実ほど神戸を上げる鉄人かな

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NEKO氏を伴に、神戸へ出かけた。
今日から始まる「神戸映画資料館発掘映画祭」を見るという、アカデミックな動機なのであった。
我ながらエライ!
新神戸から新長田という駅で降りてみたら「鉄人28号」がいて、そうかここだったのかと驚き。すっかり嬉しくなって周りをうろうろする。何しにきたのか。そりゃ、世代だもの、ガンダムとかよりは格段に興奮するわけです。
やっとのことで注意をもどして、映画資料館へ迷いながら進んで、15時20分からのプログラム「発掘されたアマチュア映画・ホームムービー」を鑑賞。
神戸映画資料館に収蔵されているという約1700本ものアマチュア映画フィルムの中から近年発掘・復元された戦前のアマチュア映画作品やホームムービーを紹介する番組でありました。アニメじゃなくて。
「お島と勇作」「弥次喜多 道中双六」「サーカス見物」「わたしのお人形さん」「商工祭行列、港湾博覧会」「鴨川おどり」「兵隊と花」「五月晴れ」などという主に原版16mmのもの。
「サーカス見物」というのは、実に「大イタチ」な作品で、象もライオンも美女のブランコもありません。猿と犬の曲芸で終始し、今では明らかに動物虐待と言われる乱暴な無理強いに哀れをそそるありさまで、母子の「面白かったわねえ」というインサート画面がシュールでありました。
続いて、服部茂(南歌)という人のムービー。
「女」「競艶録」「大蔵省庁舎其他新栄工事(部分)」「グロテスク」(出演:崔承喜)「?」という実験映画や記録映画を堪能したのです。原版9.5mmからきれいにブローアップされているので、うちにあるパテ・ベビーフィルムからもけっこう見られるものが発見されるかもしれないと、余計なことを考えたりして。

ちょっと休憩を挟んで、17時10分からは今日の目玉のプログラム「個人作家のアニメ」。これは1930年代のアマチ ュア映画界で発表された実験アニメと影絵アニメを特集したもの。幾何学図形を動かした森紅の作品と、竹村猛児などの影絵作品が見られた。
森紅の「旋律」「千鳥の曲」は格子状のラインの上に配置された、さまざまな切り紙が規則的に回転しつつ、拡大縮小するコマ撮りアニメーション。「ヴォルガの船唄」はメーターのような円形のグラフィックが動く作品で抽象的ながらあきさせない水準にありました。
変わって、絵物語のストーリーを持つ坂本為之の「ガランドウの太鼓」は荒井和五郎を思わせるもので、やや稚拙ながら話に引き込まれる。最後の部分がなく尻切れトンボは残念。
竹村猛児の「鉤を失った山彦」「蜘蛛と頼光」は、コントラストの弱い(影絵なのに)画面なので単調に見えてしまう。次に上映された荒井和五郎の「ジャックと豆の木」(1941)は、さすがのベテラン・アマチュアだけに安定した技術力で最後を飾りました。

鑑賞後は近くの銭湯に入り、洋食を食べ、きれいな「ホテルサーブ神戸アスタ」に泊まりました。極楽極楽。